不動産
2026/07/23

【被相続人との共有名義を解消し、自宅不動産を単独所有に】長年未解決だった遺産分割を家庭裁判所における15回の調停及び8回の審判の末に解決した事例

相続放棄:70代 男性

遺産の種類 ▶ 不動産、預貯金
依頼者の立場
被相続人の息子
紛争相手
依頼者の兄弟、依頼者の姉妹
回収金額・経済的利益
自宅不動産/預貯金

依頼前の状況

ご依頼者の父親は、多くの土地を所有する地主の方でした。 父親が亡くなった際の遺産分割では、長男が遺産の大部分を相続しており、他の兄弟姉妹には不公平感が残っていました。
その後、母親が亡くなり、今度は母親の遺産について相続人5名で遺産分割協議を行うことになりました。
また、ご依頼者は、被相続人である母親と、ご自身の自宅不動産の一部を共有していたため、母親の相続を通じて、自宅不動産の共有関係をどのように整理するかという問題もありました。
しかし、他の兄弟姉妹としては、父親の相続時に長男が多くの財産を取得していたことから、母親の相続ではその点も踏まえて公平な分割を実現したいという思いがありました。
そのため、単に母親名義の遺産をどのように分けるかという問題にとどまらず、過去の父親の相続をめぐる不満や、自宅不動産の共有関係の整理も関係し、相続人間の話合いはなかなかまとまりませんでした。
一度は別の弁護士が関与して交渉が行われたものの、その際にも解決には至りませんでした。
ご依頼者は、相続開始から長期間が経過しても遺産分割が進まない状況に悩まれ、今後の進め方について弊所にご相談に来られました。
弊所にご相談いただいた時点では、被相続人である母親が亡くなってから、すでに3年が経過していました。

依頼内容

ご依頼者としては、被相続人である母親と共有になっていた自宅不動産について、ご自身の単独所有にしたいという強い希望をお持ちでした。
一方で、父親の相続時に長男が多くの財産を取得していたことについて、ご依頼者ご本人としては、それを今回の母親の相続で必ず解消したいと強く求めていたわけではありませんでした。
ご依頼者としては、他の兄弟姉妹が納得するのであれば、一定の調整を行うこと自体はやむを得ないと考えておられました。
もっとも、母親が亡くなってからすでに3年が経過しているにもかかわらず、遺産分割の話合いは進まず、自宅不動産の共有関係も整理できないままの状態が続いていました。
そこで、ご依頼者は、自宅不動産を単独所有にすることを最優先としつつ、長期間解決しないままとなっていた相続問題を早期に解決したいと考え、弊所にご依頼されました。

対応と結果

すでに相続開始から3年が経過していたにもかかわらず、相続人間の話合いでは解決に至っていなかったため、弊所では、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることにしました。
調停では、他の相続人から、父親の相続時における不公平を今回の母親の相続で調整すべきであるとの意見が出されました。
また、一部の相続人からは特別受益の主張もなされました。
さらに、遺産には多数の不動産が含まれていたため、それぞれの不動産の評価額をどのように考えるかという点についても、相続人間で大きな対立がありました。
そのため、遺産分割調停は長期化し、最終的には審判手続に移行しました。
調停期日は15回、審判期日は8回に及び、解決までに合計で約4年を要することになりました。
もっとも、最終的には、ご依頼者が最も希望していた自宅不動産の共有持分を取得し、ご自身の単独所有とすることができました。
また、自宅不動産のほかにも、預貯金の一部を取得する内容で解決することができました。
長期間にわたり争点の多い事案ではありましたが、不動産評価や特別受益の主張に対応しながら手続を進めた結果、ご依頼者の最優先の希望であった自宅不動産の単独所有化を実現し、長年解決しないままとなっていた相続問題を終結させることができました。

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